ネットワークスペシャリスト 午後 解答用紙 令和5年春(午後Ⅰ 問1〜3・午後Ⅱ 問1〜2)

平成26年平成27年平成28年平成29年平成30年令和元年令和3年令和4年令和5年令和6年令和7年

問題は IPA 公開の問題冊子をそのまま掲載。解くあいだは解答例も解説も表示しません。解答欄に書き始めるとタイマーが動きます (午後Ⅰ 45分・午後Ⅱ 120分が目安)。「回答完了」を押すと、公式解答例・採点講評・解説が出ます。入力内容はこのブラウザに保存されます。

00:00

午後Ⅰ 問1⑤ Webシステムの更改(HTTP/2・TLS) (p.2〜7)

p.2p.3p.4p.5p.6p.7

解答用紙

a
自己採点
b
自己採点
c
自己採点
d
自己採点
e
自己採点
f
自己採点
35字以内
自己採点
30字以内
自己採点
自己採点
35字以内
自己採点
ア
自己採点
イ
自己採点
ウ
自己採点
動作モード
自己採点
理由35字以内
自己採点
IPA 公式 解答例・解答の要点
出題趣旨 企業システムにおいて,自社データセンターのオンプレミスシステムとクラウドサービスの組合せは一般的である。こうしたシステムにおいて,新たなネットワーク構成への変更や,新たな技術やプロトコルの導入といった事項は,企業ネットワークにおける重要な取組の一つである。このような状況を基に,本問ではオンプレミスシステムの一部をクラウドサービスへ移行することと,通信の効率化のために新たなプロトコルを導入することを要件とするWebシステム更改の事例を取り上げた。本問では,HTTP/2プロトコルとその下位プロトコルとしてのTLSプロトコル,部分的なクラウドサービス導入に伴う経路設定を題材として,受験者の習得した技術と経験が実務で活用可能な水準かどうかを問う。
  設問                          解答例・解答の要点                          備考
 設問1      a   リバース
          b   権威
          c   キャッシュ
          d   ストリーム
          e   :method
          f   TLS
設問2 (1) リクエストを受けたのと同じ順序でレスポンスを返す必要がある。
       (2) 通信開始時に TCP の上位のプロトコルを決定するため
設問3 (1) (d),(e)
    (2) クライアントが利用可能なアプリケーション層のプロトコル
設問4 (1) ア 172.21.10.0/24
         イ 172.21.11.2
         ウ 172.21.11.1
       (2) 動作モード    アプリケーションモード
         理由         HTTP/2 リクエストを HTTP/1.1 に変換して負荷分散するから
採点講評
 問 1 では,HTTP/2 プロトコルとその下位プロトコルとしての TLS プロトコル,部分的なクラウド導入に伴う
経路設定を題材に,HTTP/2 プロトコルの概要と特徴,通信開始時のシーケンス及びネットワーク機器に対する
経路設定や仮想負荷分散装置の負荷分散設定などについて出題した。全体として正答率は平均的であった。
 設問 1 では,d,e,f の正答率が低かった。HTTP/2 プロトコルは広く普及してきており,これからも多く使
われる重要なプロトコルである。その基本については正しく理解してほしい。
 設問 2 では,(2)の正答率が低く,ALPN を暗号化処理プロトコルと誤った解釈をしているような誤答が目立
った。ALPN は HTTP/2 プロトコルでは必須の技術であり,HTTP/2 に限らず,TCP/443 番ポートを複数のサービ
スで共用する場合によく使われる技術なので理解を深めてほしい。
 設問 3 では,(1),(2)の正答率が低く,暗号アルゴリズムの交換といった誤答が散見された。HTTP/2 プロト
コルの通信開始シーケンスについても,その意味や内容について十分に理解しておいてほしい。

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午後Ⅰ 問2② IPマルチキャストによる映像配信(PIM-SM・SSM・IGMPv3) (p.8〜13)

p.8p.9p.10p.11p.12p.13

解答用紙

ア
自己採点
イ
自己採点
ウ
自己採点
エ
自己採点
オ
自己採点
カ
自己採点
キ
自己採点
35字以内
自己採点
自己採点
45字以内
自己採点
25字以内
自己採点
①
自己採点
②
自己採点
Ⅰ
自己採点
Ⅱ
自己採点
(a) 機器名
自己採点
(b) 接続先機器名
自己採点
(c) プロトコル名
自己採点
25字以内
自己採点
IPA 公式 解答例・解答の要点
出題趣旨 高解像度映像のリアルタイム配信では,大量のデータを常時伝送する必要がある。IPカメラとレシーバ(デコーダ)の数がそれぞれ少なければ,ユニキャストで配信したとしても必要な通信帯域を確保できることも多い。しかし,それぞれを数多く運用する組織においては,通信帯域がボトルネックとなることがあるので,IPマルチキャストの導入によって通信帯域を効率良く使用し,設計や運用の柔軟性を確保する必要がある。このような状況を基に,本問では,自営ネットワークにIPマルチキャストを導入する事例を取り上げた。本問では,IPマルチキャストに関連するプロトコルであるPIM-SM,SSM,IGMPv3を題材として,ネットワークの設計,構築に携わる受験者の知識,経験を問う。
  設問                         解答例・解答の要点                   備考
 設問1      ア フラッディング
          イ IGMP
          ウ マルチキャスト
          エ ツリー
          オ PIM-SM
          カ SSM
          キ 復号
設問2 (1) 配信先のレシーバの数に応じてソースの通信量が増加する。
    (2) 160
       (3) 全ての IP カメラに個別の IP アドレス及び個別のグループアドレスを使用す
           る。
設問3 (1) グループアドレスの設計が容易になる。
    (2) ① ・グループアドレス
        ② ・インタフェース
    (3) Ⅰ カメラ管理サーバ
        Ⅱ 443
設問4 (1) (a) L3SW11,L3SW21
         (b) L2SW11,L2SW21
         (c) IGMPv3
       (2) Web ページを改修するだけで対応完了できる。
採点講評
 問 2 では,IP マルチキャストによる映像配信の導入を題材に,マルチキャストルーティング及び関連するプ
ロトコルの特徴や仕組みについて出題した。全体として正答率は平均的であった。
 設問 1 では,エの正答率が低かった。ディストリビューションツリーは,IP マルチキャストの中で重要な用
語である。IP マルチキャストは,映像配信に限らず株価情報の配信など,最新データを多数の宛先へ配信する
用途において有用なプロトコルなので,ネットワークの基礎知識の一つとして学習しておいてほしい。
 設問 2 では,(3)の正答率が低かった。IP カメラのアドレス設計を本文中のものからどのように変えるべき
か,下線部だけを読んで解答するのではなく,IGMPv2 と IGMPv3 との違いを本文全体からしっかり読み取り,
正答を導き出してほしい。
 設問 4 では,(1)の正答率が低かった。ネットワーク構成と通信プロトコルとの関係を正しく理解し,必要
となる変更作業を導き出してほしい。
解説

この問題の骨格 河川の IP カメラ20台の映像を市庁舎に流す話。 IP マルチキャスト一本で、PIM-SM/SSM/IGMPv3/IGMP スヌーピングが順に出てくる。 ②の中では毛色が違うが、帯域計算と図読みが素直で取りやすい。 マルチキャストは平成27年度にも出ており、数年おきに回ってくるテーマ。

設問1 ア=フラッディング、イ=IGMP、ウ=マルチキャスト、エ=ツリー、オ=PIM-SM、カ=SSM、キ=復号

ア L2SW はマルチキャストフレームを「受信ポート以外の全ポートへ」流す=フラッディング
   (L2SW はブロードキャストと同じ扱いをしてしまう)
イ その無駄をなくす機能が IGMP スヌーピング
ウ IGMP 用に割り当てられた IP マルチキャストアドレス宛てに送る
エ ディストリビューションツリー(配信木)
オ 全インタフェースで有効化するのは PIM-SM
カ L3SW で有効化するマルチキャストルーティング用プロトコルは SSM
キ 映像データから映像へ復号(符号化 H.264 の逆)
採点講評 エの正答率が低かった。IPA は 「ディストリビューションツリーは、IP マルチキャストの中で重要な用語である。 IP マルチキャストは、映像配信に限らず株価情報の配信など、最新データを多数の宛先へ配信する用途において 有用なプロトコルなので、ネットワークの基礎知識の一つとして学習しておいてほしい」と書いている。 ソースを根、レシーバを葉とする木を作り、枝分かれする機器でパケットを複製する—— この絵が頭にあれば「ツリー」は出る。

設問2(1) 配信先のレシーバの数に応じてソースの通信量が増加する(35字以内)

ユニキャストだと、同じ映像でも見る人の数だけ別々のストリームを送る。 マルチキャストなら、ソースは1本だけ送り、分岐点の機器が複製する。

ユニキャスト   カメラ ──8M──> レシーバ1
               カメラ ──8M──> レシーバ2   ソース側が 8M×レシーバ数
               カメラ ──8M──> レシーバ3

マルチキャスト カメラ ──8M──> L3SW ─┬─> レシーバ1
                                    ├─> レシーバ2   ソース側は 8M のまま
                                    └─> レシーバ3

設問が「“ソース”と“レシーバ”という字句を用いて」と指定しているので、その2語を必ず入れる。

設問2(2) 160(M ビット/秒)

図1 で、河川・沿岸の L2SW91〜95 はカスケード接続され、L2SW91 が FW01 につながる。 つまり20台ぶんの映像が全部この1本を通る。

IPカメラ 11〜14  L2SW91   4台
IPカメラ 21〜24  L2SW92   4台
IPカメラ 31〜34  L2SW93   4台   すべて L2SW91 を経由して FW01 へ
IPカメラ 41〜44  L2SW94   4台
IPカメラ 51〜54  L2SW95   4台
                 計 20台 × 8Mビット/秒 = 160Mビット/秒
下線②は引っかけ 下線②は「レシーバは最大四つの映像データを同時に受信し、 4分割で表示する」。ここから 4×6台=24 と計算したくなるが、 マルチキャストでは同じソースの映像は1本しか流れない。 何人が要求しても、リンクを流れるのはカメラの台数ぶんが上限。 よって 24 ではなく 20 台ぶんで頭打ち。 「理論的な最大値」という言い方は全カメラが同時に要求された場合という意味。

設問2(3) 全ての IP カメラに個別の IP アドレス及び個別のグループアドレスを使用する(45字以内)

本文の設計(下線③)は「個別の IP アドレス+同一のグループアドレス」。 これが成り立つのは IGMPv3 が (S,G)、つまりソースのアドレスでも区別できるから。

IGMPv2 は (*,G)、グループアドレスしか指定できない。 全カメラが同じグループアドレスだと、1台を見たいだけなのに20台ぶん全部が届いてしまう。 だから IGMPv2 ならカメラごとにグループアドレスを分けるしかない。

IGMPv2  (*,G)   グループアドレスだけで要求 → グループ=カメラ1台に対応させる必要がある
IGMPv3  (S,G)   ソース+グループで要求     → グループアドレスは共通でよい
採点講評 正答率が低かった設問。IPA は 「IP カメラのアドレス設計を本文中のものからどのように変えるべきか、 下線部だけを読んで解答するのではなく、IGMPv2 と IGMPv3 との違いを本文全体からしっかり読み取り、 正答を導き出してほしい」と書いている。 IGMPv2/v3 の違いは下線③から3ページ後ろの〔調査及び設計〕に書かれている。 離れた場所の記述を結びつけるのが午後の読み方。

設問3(1) グループアドレスの設計が容易になる(25字以内)

設問2(3)の裏返し。(S,G) で区別できるので、グループアドレスを使い回せる。 カメラが増えてもグループアドレスの採番をやり直さなくてよい—— 本文の「将来的な追加や更新を考慮する」という方針に対応している。

設問3(2) ① グループアドレス ② インタフェース

IGMP スヌーピングは、L2SW が本来は見ない IGMP(L3 の情報)を覗き見る機能。 Join/Leave を見て「どのグループを、どのポートが欲しがっているか」を表に持つ。

IGMP スヌーピングの表
  グループアドレス  ↔  そのグループを要求したインタフェース(ポート)
  → 該当ポートにだけ転送し、他のポートには流さない

設問3(3) Ⅰ=カメラ管理サーバ、Ⅱ=443

項番1  サーバ室 → 河川・沿岸   送信元 Ⅰ    宛先 IPカメラ
       サーバ室にあって IP カメラと通信するのは カメラ管理サーバ(死活監視・遠隔制御)

項番2  執務エリア1,2 → サーバ室  送信元 PC   宛先 Ⅰ   TCP/Ⅱ
       本文「PC とは HTTPS で通信を行う」→ ウェルノウンポートは 443

Ⅰ は上下どちらもカメラ管理サーバ。表の「通信経路」列から場所を絞り、 本文の「〜と通信する」記述で役割を確定する。

設問4(1) (a) L3SW11・L3SW21 (b) L2SW11・L2SW21 (c) IGMPv3

図1 をよく見ると、レシーバは L2SW12 と L2SW22 にしかつながっていない。 一方 PC は L2SW11/L2SW12、L2SW21/L2SW22 の両方にいる。

当初の設定(本文)
  L3SW11 の「レシーバが接続された L2SW」= L2SW12 向きインタフェース … IGMPv3 有効
  L3SW21 の                        L2SW22 向きインタフェース … IGMPv3 有効

PC でも映像を見るようになると
  L2SW11・L2SW21 にいる PC も配信要求を出す
  → L3SW11 の L2SW11 向き、L3SW21 の L2SW21 向きにも IGMPv3 を追加する必要がある
採点講評 正答率が低かった設問。IPA は 「ネットワーク構成と通信プロトコルとの関係を正しく理解し、必要となる変更作業を導き出してほしい」。 難しいのは知識ではなく図のどこにレシーバがぶら下がっているかを正確に見ること。 L2SW12 と L2SW22 だけにレシーバがあると気づけば、追加すべきは残りの L2SW11・L2SW21 側だと決まる。 図を雑に見ると全部の L2SW を書いてしまう。
なぜ PIM-SM は追加不要か 本文で PIM-SM は 「全てのインタフェースにおいて有効化する」とすでに設定済み。 追加が要るのはレシーバ側の配信要求を受けるための IGMPv3 だけ。 「どの設定がどの範囲に効いているか」を読み分ける設問になっている。

設問4(2) Web ページを改修するだけで対応完了できる(25字以内)

カメラを追加・更新したとき、

デスクトップアプリ方式 … 全 PC のソフトにカメラを登録し直す(台数ぶんの作業)
Web ブラウザ方式       … カメラ管理サーバの Web ページを直すだけ(1か所)

設問が「IP カメラの追加や更新における利点から」と条件を絞っているので、 運用作業の集約を書く。

この問題から持ち帰るもの ①マルチキャストはソース側の負荷がレシーバ数に依らない。 ②リンクを流れる上限は要求数ではなくソースの数。 ③IGMPv2=(*,G)、IGMPv3=(S,G)。v3 だとグループアドレスを使い回せる。 ④L2SW はIGMP スヌーピングでグループとポートの対応を覚え、必要なポートにだけ流す。 ⑤PIM-SM は全インタフェース、IGMP はレシーバがいる側のインタフェースに設定する。

午後Ⅰ 問3⑥ 高速無線LANの導入 (p.14〜19)

p.14p.15p.16p.17p.18p.19

解答用紙

a
自己採点
b
自己採点
c
自己採点
d
自己採点
e
自己採点
f
自己採点
g
自己採点
h
自己採点
周波数帯 ①
自己採点
周波数帯 ②
自己採点
利点30字以内
自己採点
周波数帯 ①
自己採点
周波数帯 ②
自己採点
AP の動作40字以内
自己採点
WLAN 端末への影響25字以内
自己採点
自己採点
区間の記号
自己採点
理由30字以内
自己採点
機器 ①
自己採点
機器 ②
自己採点
機器 ③
自己採点
作業ミス25字以内
自己採点
IPA 公式 解答例・解答の要点
出題趣旨 無線LANデバイスは今や社会に広く浸透しており,企業や家庭では有線に代わって端末接続方法として利用されることが多い。今後もリッチコンテンツの増加やIoTデバイスの普及などに伴って,無線LAN技術の進化が想定される。無線LANの設計・導入には,電波周波数帯やセキュリティ対策などの無線LAN特有の知識を必要とし,さらに,無線LAN利用を前提とした場合に考慮すべき有線LAN設計の注意点も存在する。本問では,新校舎ビル建設におけるLAN商談を題材として,無線LANの知識及びLAN全体の設計能力が実務で活用できる水準かどうかを問う。
  設問                                 解答例・解答の要点                       備考
 設問1         a   トライバンド
             b   アンテナ
             c   パスワード
             d   チャネルボンディング
             e   PoE++
             f   マルチギガビットイーサネット
             g   スタック
             h   DHCP リレーエージェント
設問2 (1) 周波数帯            ① ・W52/W53
                        ② ・W56
                  利点      より多くの WLAN 端末が安定して通信できる。
       (2) 周波数帯         ① ・W53
                        ② ・W56
                  動作      検知したチャネルの電波を停止し,他のチャネルに遷移して再
                          開する。
                  影響      AP との接続断や通信断が不定期に発生する。
設問3 (1) 800
    (2) 区間 (ii)
             理由 平常時にリンク本数分の帯域を同時に利用できるから
       (3)       機器     ① ・AP
                        ② ・フロア L2SW
                        ③ ・動画コンテンツサーバ
                 作業ミス     ループ状態になるような誤接続や設定ミス
採点講評
 問 3 では,新校舎ビル建設における LAN 導入を題材に,無線 LAN 技術の基礎知識,及び有線も含めた LAN の
概要設計について出題した。全体として正答率は平均的であった。
 設問 1 では,正答率は全体的にやや低く,特に a と f が低かった。本設問の内容のほとんどは無線 LAN 製品
に実装されている技術仕様であり,公開されている情報である。提案時における方式選択の際に必要となるの
で,是非知っておいてもらいたい。
 設問 2 は,全体的に正答率は高かったものの,(1)ではトライバンドの利点に関する理解が不十分な解答が
散見された。無線 LAN の設計において,端末の接続性及び通信の安定性を確保するためには,電波周波数帯の
種類と特性を理解して適切に利用することが重要なので,是非とも理解を深めてほしい。
 設問 3 では,(1)の正答率がやや低く,桁の誤りも散見された。端末当たりのスループットや,認証や DHCP
も含めたトラフィックの流れと流量を把握することは,LAN の全体設計に必要である。計算式自体は単純なの
で,落ち着いて計算してもらいたい。

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午後Ⅱ 問1② マルチクラウド利用による可用性向上(BGP・VRRP) (p.2〜11)

p.2p.3p.4p.5p.6p.7p.8p.9p.10p.11

解答用紙

自己採点
40字以内
自己採点
自己採点
40字以内
自己採点
DNS とは異なる方法20字以内
自己採点
制限事項25字以内
自己採点
a
自己採点
b
自己採点
c
自己採点
d
自己採点
e
自己採点
f
自己採点
15字以内
自己採点
メッセージのタイプ
自己採点
動作30字以内
自己採点
50字以内
自己採点
確認すべき内容20字以内
自己採点
送信元と宛先 ①
自己採点
送信元と宛先 ②
自己採点
40字以内
自己採点
①
自己採点
②
自己採点
③
自己採点
④
自己採点
⑤
自己採点
⑥
自己採点
25字以内
自己採点
20字以内
自己採点
70字以内
自己採点
40字以内
自己採点
IPA 公式 解答例・解答の要点
出題趣旨 オンプレミスからクラウドサービスへの移行が進み,クラウドサービスを利用する企業はますます増えている。業務環境の可用性についてクラウド事業者に依存する傾向が強くなり,事業継続性の観点から対策が必要となっている。また,企業の情報システム部門が,企業内部のクラウドサービス利用を全て把握することが困難なケースも想定される。本問では,マルチクラウド利用による可用性向上を題材として,BGPやVRRPを利用した可用性向上,これらを組み合わせたネットワーク構成の考慮点及びインターネット接続の変更に伴うグローバルIPアドレスの変更による影響と対策について問う。
  設問                              解答例・解答の要点                             備考
設問1 (1) DNS ラウンドロビン
       (2) プロキシサーバのアプリケーションプロセスが停止した場合に検知できないか
           ら
       (3) 192.168.2.145
       (4) キャッシュ DNS サーバがキャッシュを保持する時間を短くするため
       (5)       方法    プロキシ自動設定機能を利用する。
             制限事項 対応する PC やサーバでしか利用できない。
設問2 (1) a        AS
        b        ピア
             c   UPDATE
             d   KEEPALIVE
             e   ルーティングテーブル
             f   大きい
       (2) 自身の IP アドレス
       (3) タイプ 4
             動作       BGP 接続を切断し,経路情報がクリアされる。
       (4) VRRP マスターになった R13 が経路情報を保持していないと受信したパケットを
           転送できないから
       (5) 確認すべき内容 パケットロスが発生しないこと
             ①    送信元 R13                   宛先   FW10
                                      又は
                  送信元 FW10                  宛先   R13
                                      又は
                  送信元 R13                   宛先   R11
                                                                      ①と②は順不同
                                      又は
                  送信元 R11                   宛先   R13
             ②    送信元 R13                   宛先   R14
                                      又は
                  送信元 R14                   宛先   R13
       (6) 経路情報は,BGP と比較して静的経路制御の方が優先されるから

    (7) ①   ・R11
        ②   ・R13
        ③   ・R11 と R12 とを接続する回線
        ④   ・R13 と R14 とを接続する回線
        ⑤   ・R11 と L2SW10 とを接続する回線
        ⑥   ・R13 と L2SW10 とを接続する回線
設問3 (1) ルーティングのループが発生する。
    (2) 送信元 IP アドレスが変わるから
    (3) 送信元 IP アドレスがプロキシサーバ A で宛先 IP アドレスがインターネットで
        あった場合にネクストホップを R10 とする設定
    (4) SaaS の送信元 IP アドレスによるアクセス制限の設定変更
採点講評
 問 1 では,マルチクラウド利用による可用性向上を題材に,BGP や VRRP を利用した可用性向上,これらを組
み合わせたネットワーク構成及びインターネット接続方法の変更による影響と対策について出題した。全体と
して正答率は平均的であった。
 設問 1 では,(5)の正答率が低かった。従業員が行う業務において,Web アプリケーションソフトウェアを利
用する機会は増えており,Web 閲覧の可用性向上は重要である。プロキシ自動設定機能は是非知っておいても
らいたい。
 設問 2 では,(4)の正答率がやや低かった。BGP や VRRP といったプロトコルを導入する過程において,ルー
タの経路情報がどのように変化するか,具体的にイメージできるようしっかり理解をしてほしい。
 設問 3 では,(1)の正答率がやや低かった。設定変更に伴うネットワークに対する影響を問う問題である
が,インターネットが利用不可になるなどの解答が散見された。ネットワーク技術者として根本の原因を突き
止め,インターネットが利用不可になるのはなぜなのか,技術的な内容を解答してほしい。
解説

この問題の骨格 IaaS 事業者を2社に増やし、閉域網への接続も2本にして可用性を上げる話。 前半が DNS によるプロキシ切替えと監視、中盤が BGP マルチホーム+VRRP、 後半が インターネット出口の切替え作業。 ②の中でいちばん BGP の細部を聞いてくる問題で、LOCAL_PREF・next-hop-self・KEEPALIVE・ 経路の優先順位まで一通り出る。

設問1(1) DNS ラウンドロビン

表2 の案2 では proxy.a-sha.co.jp. に A レコードが2つ書かれている。 1つの名前に複数アドレスを並べて順番に返す方式。

限界も覚えておく DNS ラウンドロビンは単に順番に返すだけで、 サーバが死んでいるかどうかは見ていない。だから障害時はゾーンファイルを書き換える必要があり、 この問題の後半(監視と切替え)につながっていく。負荷分散装置(LB)との違いはここ。

設問1(2) プロキシサーバのアプリケーションプロセスが停止した場合に検知できないから(40字以内)

ping(ICMP エコー)に応答するのは OS のプロトコルスタック。 プロキシのプロセスが落ちていても、OS が生きていれば ping は返ってくる。 だから「サービスとして使えるか」は分からない。

監視の深さ
  ping 監視    OS が生きているか          ← ここまでしか分からない
  TCP 監視     該当ポートに接続できるか    ← プロセスが生きている
  HTTP 監視    正常なレスポンスが返るか    ← サービスとして使える

本文はこの直後に「TCP 監視機能を追加し、アプリケーションプロセスが動作するポート番号に TCP 接続可能か監視する」と書いており、答えの裏返しになっている。

設問1(3) 192.168.2.145

案1 は「平常時プロキシB、障害時はプロキシCに切り替える」。表2 の案1 初期設定では proxy.a-sha.co.jp. が 192.168.1.145(=プロキシB)を指している。 プロキシBが落ちたので、プロキシCのアドレス 192.168.2.145 に書き換える。

表の読み方 proxyb/proxyc という 個別名のレコードは書き換えない。書き換えるのは従業員が指定するホスト名 (proxy.a-sha.co.jp.)が指す先だけ。表2 のコメント欄(; 以降)が どれが何の役割かを教えてくれている。

設問1(4) キャッシュ DNS サーバがキャッシュを保持する時間を短くするため(40字以内)

TTL はキャッシュの有効期間。長いと、ゾーンファイルを書き換えても キャッシュが切れるまで古いアドレスが使われ続ける。 切替えを素早く効かせたいので平常時から小さくしておく。

「平常時から」が重要 障害が起きてから TTL を小さくしても、 すでに配られた古いレコードは元の TTL ぶんキャッシュされたまま。だから事前に下げておく。 この「事前準備」の発想は午後で繰り返し問われる。

設問1(5) 方法=プロキシ自動設定(PAC)機能を利用する/制限事項=対応する PC やサーバでしか利用できない

DNS を書き換えるのではなく、PAC ファイルの中で切り替える方法。 令和6年度 午後Ⅰ問3 でやった PAC がここでも出る。

制限事項は設問が「プロキシサーバを利用する側の環境に着目して」と誘導している。 PAC は PC やブラウザ側が対応していないと使えず、サーバのコマンドラインツールなど PAC を解釈しないものには効かない。だから本文も「DNS ゾーンファイルの書換えによる切替えと併用する」としている。

採点講評 正答率が低かった設問。IPA は 「プロキシ自動設定機能は是非知っておいてもらいたい」と書いている。 令和6年度 午後Ⅰ問3 と合わせて、PAC は2年連続で出題されているので確実に押さえる。

設問2(1) a=AS、b=ピア、c=UPDATE、d=KEEPALIVE、e=ルーティングテーブル、f=大きい

BGP のメッセージ4種類(表3)
  1 OPEN          接続開始時。自AS番号・BGP ID・バージョンを交換
  2 UPDATE        経路の追加・削除。パスアトリビュートはここに載る  ← c
  3 NOTIFICATION  エラー検出時に送って切断
  4 KEEPALIVE     接続の確立と維持。定期的に流す                    ← d

LOCAL_PREF は「値が大きいほど優先」    ← f
  iBGP ピアに対して通知する属性で、AS 内でどの出口を使うかを決める
BGP の属性は「大きい/小さい」を取り違えやすい
LOCAL_PREF   大きいほど優先   AS 内で出口を選ぶ(自分の AS に入ってくる方向の制御)
AS_PATH長    短いほど優先     令和7年度 午後Ⅰ問1 のプリペンドはこれを長くして不利にする
MED          小さいほど優先   隣の AS に「こっちから入ってきて」と伝える
LOCAL_PREF だけ「大きいほど優先」と覚えると整理しやすい。

設問2(2) 自身の IP アドレス(15字以内)

next-hop-self は、eBGP で学んだ経路を iBGP ピアに渡すとき、ネクストホップを自分に書き換える設定。

設定しない場合
  R11 が R12(D社側)から学んだ経路を R13 に渡すと、
  ネクストホップは R12 のアドレスのまま
  → R13 から見ると R12 への経路が分からず、その経路が使えない

next-hop-self を設定
  R11 は「自分(R11)宛てに送ってくれ」と書き換えて R13 に渡す
  → R13 は R11 に送ればよいので届く
なぜ eBGP では不要なのか eBGP は直接つながっている相手に渡すので、 ネクストホップが自分になるのが自然。iBGP は AS 内を飛び越えて渡すので、 もらった側から到達できないアドレスがネクストホップに残ってしまう。 これが iBGP 特有の落とし穴。

設問2(3) タイプ4(KEEPALIVE)/ BGP 接続を切断し、経路情報がクリアされる(30字以内)

KEEPALIVE が一定時間(ホールドタイム)届かないと、ピアが死んだと判断して セッションを切り、そのピアから学んだ経路を全部消す。 消えるからこそ、もう一方の経路に切り替わる。

「切断」だけでは足りない 設問は「どのような動作をするか」。 経路情報がクリアされるところまで書かないと、 なぜ冗長構成が機能するのかの説明になっていない。

設問2(4) VRRP マスターになった R13 が経路情報を保持していないと受信したパケットを転送できないから(50字以内)

BGP より先に VRRP を入れてしまうと、R13 が経路表を持たないままマスターに昇格しうる。 FW10 は仮想 IP 宛てに送ってくるのに、R13 はどこへ転送すればよいか分からず通信が落ちる。

令和7年度 午後Ⅰ問1 とまったく同じ論点 あちらは 「VRRP のプリエンプトディレイで OSPF の収束を待つ」だった。こちらは 「BGP を先に入れてから VRRP を入れる」。 経路制御が整う前に代表ルータになってはいけない——これが IPA の繰り返し出すテーマ。
VRRP が与えるもの  :仮想 IP アドレス(=パケットが届くようになる)
経路制御が与えるもの:経路表(=届いたパケットを転送できる)
      両方そろって初めて「ルータとして機能する」
2年のうちに2回出ているので、本番でも形を変えて出る可能性が高い。
採点講評 正答率がやや低く、IPA は 「BGP や VRRP といったプロトコルを導入する過程において、ルータの経路情報がどのように変化するか、 具体的にイメージできるようしっかり理解をしてほしい」と書いている。

設問2(5) 確認すべき内容=パケットロスが発生しないこと/組合せ=R13↔FW10(または R13↔R11)と R13↔R14

項番4 は「増設した機器や回線に故障がないことを確認する」段階。増設したのは R13・R14 と、両者をつなぐ専用線、および R13 と L2SW10 の接続。 なので確かめるべきは増設した区間の両側。

① 本社内側 : R13 ↔ FW10(または R13 ↔ R11)… L2SW10 経由の接続確認
② 閉域網側 : R13 ↔ R14                      … 増設した専用線の確認

「確認すべき内容」は到達性だけでなくパケットロスが無いこと。 つながるが時々落ちる、という回線不良を拾うため。

設問2(6) 経路情報は、BGP と比較して静的経路制御の方が優先されるから(40字以内)

同じ宛先の経路が静的経路と BGP の両方にあると、静的経路が勝つ。 だから静的経路を消して初めて BGP の経路が使われる。

経路の優先順位(アドミニストレーティブディスタンス、値が小さいほど優先)
  直結            0
  静的経路        1     ← いちばん強い(直結を除く)
  eBGP           20
  OSPF          110
  RIP           120
  iBGP          200
午前Ⅱでも問われる 「同じ宛先を複数のプロトコルが知っているとき、 どれが経路表に載るか」はプレフィックス長(ロンゲストマッチ)が先、 同じ長さならアドミニストレーティブディスタンスの順で決まる。 令和7年度 午後Ⅱ問1 の設問4(6) はロンゲストマッチ側、こちらは距離値側。2段構えで覚える。

設問2(7) R11/R13/R11-R12 回線/R13-R14 回線/R11-L2SW10 回線/R13-L2SW10 回線

冗長化の障害試験なので、冗長化した要素を1つずつ落とす。 機器2つ+閉域網側の回線2本+本社内側の回線2本で6つ。 R12・R14 は但し書きで除外されている。

数え方のコツ 「六つ挙げよ」と数が指定されているときは、 対称性を使う。R11 系と R13 系で同じものが対になっているので、 片側3つ(ルータ・閉域網側回線・内側回線)を見つけて2倍すれば6つ。

設問3(1) ルーティングのループが発生する(25字以内)

FW10 のデフォルトルートだけ先に D社閉域NW 向きに変えると、D社側はまだ 「インターネット宛ては A社本社(R10)へ」という設定のまま。 投げ合いになる。

FW10 : インターネット宛て → R11/R13 へ(変更済み)
D社側: インターネット宛て → A社本社へ(未変更)
      → FW10 ⇄ D社閉域NW を往復し、TTL が 0 になって破棄
採点講評(ここは読む価値がある) IPA はこう書いている—— 「インターネットが利用不可になるなどの解答が散見された。ネットワーク技術者として 根本の原因を突き止め、インターネットが利用不可になるのはなぜなのか、技術的な内容を解答してほしい」。 「使えなくなる」は結果であって原因ではない。午後の記述では 現象ではなくメカニズムを書く——これは全分野に効く教訓。

設問3(2) 送信元 IP アドレスが変わるから(20字以内)

出口が R10(FW10 で NAPT)から FW40(こちらで NAPT)に変わると、 インターネット側から見た送信元グローバル IP アドレスが別物になる。 本文の前半に「一部の SaaS では送信元 IP アドレスによってアクセス制限をしているものもある」 と伏線が置かれている。

伏線の回収 午後の長文では、前半の何気ない1行が後半の設問の根拠になる。 この問題なら〔現在のA社のネットワーク構成〕の箇条書きがそれ。 読み飛ばした1行が解けない理由になるので、設問で詰まったら前半に戻る。

設問3(3) 送信元 IP アドレスがプロキシサーバ A で宛先 IP アドレスがインターネットであった場合にネクストホップを R10 とする設定(70字以内)

通常のルーティングは宛先だけを見る。ポリシーベースルーティングは 送信元なども条件にして転送先を変えられる。 「プロキシサーバAから出た通信だけは従来どおり R10 へ」を実現する。

70字と長いので、条件(送信元・宛先)と結果(ネクストホップ)をもれなく書く。

設問3(4) SaaS の送信元 IP アドレスによるアクセス制限の設定変更(40字以内)

プロキシサーバAは最終的に廃止するので、暫定の迂回ではなく、 SaaS 側の許可 IP アドレスを新しいもの(FW40 のグローバル IP)に変えてもらうのが恒久対応。 設定変更を依頼する相手は各部門(SaaS を個別契約しているのは一部の部門)。

この問題から持ち帰るもの ①ping 監視では「プロセスが死んでいる」が分からない。TCP 監視を足す。 ②TTL は平常時から小さくしておく。③LOCAL_PREF は大きいほど優先。 ④next-hop-self は iBGP のための設定。⑤KEEPALIVE が途絶えると経路がクリアされる。 ⑥経路制御が収束する前に VRRP マスターになってはいけない(令和7年度と重複出題)。 ⑦静的経路は BGP より優先される(距離値1)。 ⑧記述では現象ではなく原因を書く。

午後Ⅱ 問2④ ECサーバの増強(負荷分散装置・SAML 2.0) (p.12〜22)

p.12p.13p.14p.15p.16p.17p.18p.19p.20p.21p.22

解答用紙

a(レコード名)
自己採点
b(レコード名)
自己採点
c
自己採点
d
自己採点
e
自己採点
f
自己採点
25字以内
自己採点
自己採点
g
自己採点
h
自己採点
35字以内
自己採点
i
自己採点
j
自己採点
k
自己採点
機器名
自己採点
特別な IP アドレスの名称
自己採点
自己採点
自己採点
35字以内
自己採点
50字以内
自己採点
50字以内
自己採点
60字以内
自己採点
25字以内
自己採点
30字以内
自己採点
15字以内
自己採点
20字以内
自己採点
①25字以内
自己採点
②25字以内
自己採点
IPA 公式 解答例・解答の要点
出題趣旨 インターネット上でサービスを提供するシステムは,顧客数の変化に対応して適切な処理能力をもつ構成を維持することが重要である。また,登録する顧客数の増加によって,顧客のアカウント情報の管理負荷も増大するので,異なるドメイン間で認証,認可情報の交換が可能な認証連携技術の活用も求められる。このような状況を基に,本問では,サーバ負荷分散装置(以下,LBという)によってシステムの処理能力を増強させる構成設計と,SAML2.0を利用するための方式検討を事例として取り上げた。本問では,ECサーバの増強を題材として,LB導入に伴う構成設計及びSAML2.0を利用するための方式検討において,受験者が習得した技術が活用できる水準かどうかを問う。
  設問                                解答例・解答の要点                   備考
 設問1       a     NS
           b     MX
           c     100.α.β.1
           d     100.α.β.3
           e     192.168.1.1
           f     192.168.1.3
設問2 (1) コモン名と URL のドメインとが異なるから
    (2) L3SW,FWz,L2SW
設問3 (1) g アップ
           h     アウト
       (2) 1 台故障時にも,EC サイトの応答速度の低下を発生させないため
       (3) i     100.α.β.2
           j     192.168.1.2
           k     192.168.1.4
設問4 (1)          どの機器          LB
           IP アドレスの呼称 仮想 IP アドレス
       (2) (自身の)IP アドレス
       (3) FWz    から LB    に変更
       (4) EC サーバに,アクセス元 PC の IP アドレスを通知するため
       (5) 既設 EC サーバにインストールされているサーバ証明書と秘密鍵のペアを,LB
           に移す。
設問5 (1) TCP コネクションが再設定されるたびに,ポート番号が変わる可能性があるか
        ら
       (2) サーバからの応答に含まれる Cookie 中のセッション ID が,セッション管理テ
           ーブルに存在しない場合
    (3) サービスが稼働しているかどうか検査しないから
設問6 (1) アクセス元の購買担当者が所属している会員企業の情報
       (2) IdP の公開鍵証明書
       (3) IdP の鍵を所有していないから
       (4) ① ・信頼関係のある IdP が生成したものであること
           ② ・SAML アサーションが改ざんされていないこと
採点講評
 問 2 では,EC サーバの増強を題材に,サーバ負荷分散装置(以下,LB という)を導入するときの構成設計
と,SAML2.0 を利用するための方式検討について出題した。全体として正答率は平均的であった。
 設問 3 では,(3)j の正答率が低かった。図 5 の構成では,PC は LB に設定された仮想 IP アドレス宛てにパ
ケットを送信するが,ファイアウォールに設定された NAT は変更されないことから,表 1 を基に正答を導き出
してほしい。
 設問 4 では,(5)の正答率が低かった。サーバ証明書は,サーバの公開鍵の正当性を CA が保証するものであ
り,秘密鍵とサーバ証明書とが一緒に管理されることで,TLS では,サーバの認証及びデータの暗号化に用い
られる共通鍵の安全な配送が可能になることを理解してほしい。
 設問 5 では,(2)の正答率が低かった。本文中の記述から,サーバがセッション ID を生成する条件,cookie
にセッション ID を書き込む条件,及び導入予定の LB がセッション管理テーブルを作成する条件が分かるの
で,これら三つの条件を基に,セッション管理テーブルに新たなレコードが登録される場合を導き出してほし
い。

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