ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 直前ドリル 38 問

8 回分(200 問)を解いてまだ正解できていない問題を全部集めたもの。 復習42問の残り、弱点補強27問の間違い、平成26年秋・平成25年秋・令和7年春の通し演習での間違いを 1 ページにまとめ、繰り返し落としている 3 テーマ(ルーティング/無線規格/IPv6)を先頭に置いている。 所要 30〜40 分。試験日までに 2 周して、2 周目で落とした問題だけ最終日に見直す。

出どころ問数備考
復習42問の残り132026-10-15 に 29/42。残った 13 問
弱点補強27問の間違い92026-10-16 に 18/27
平成26年秋(通し)520/25
平成25年秋(通し)718/25
令和7年春(通し)420/25。問10 は弱点補強 第11問と同一問題なので 1 問に統合
計38

ルーティングの 7 問は選択肢を元の問題から並べ替えてある。 即答ドリルで「ア RIP-2/イ OSPF/ウ BGP-4」の位置で覚えてしまった反射を切るため。 解説は選択肢の記号ではなく中身で書いてある。

最優先① ルーティングプロトコル(選択肢を並べ替えてある)

7問中 5問が「迷ったらOSPF」で落ちています。即答ドリルは選択肢の位置を固定したため、本番の並びで効きませんでした(R7問10 を 2 回ミス)。ここでは選択肢を元の問題から並べ替えてあります。位置ではなく AS間→BGP/UDP→RIP/IP直上(89)→OSPF/LSDB→OSPF の 1 対 1 で出してください。

第1問★2回ミス令和7年春 問10 / 経路情報の交換に UDP を使うもの

IP ネットワークにおいて経路情報の交換に UDP を用いるルーティングのプロトコルはどれか。
  1. BGP
  2. OSPF
  3. RARP
  4. RIP
正解と解説

正解:エ

「UDP を用いる」ルーティングプロトコルは RIP だけです。 弱点補強 第11問で落とし、令和7年春の通し演習でも同じ問題を落としました。

UDP と聞いたら     → RIP   (UDP 520、RIPng は UDP 521)
TCP と聞いたら     → BGP   (TCP 179)
IP の直上と聞いたら → OSPF  (プロトコル番号 89。TCP も UDP も使わない)
RARP              → 経路プロトコルではない (MAC → IP の逆引き)

前回「OSPF は下位プロトコルを使わない」と雑に書きましたが、正しくは OSPF の下位プロトコルは IP(TCP・UDP と同じ高さに居る)です。 「下位プロトコルは何か」と聞かれたら IP と答えてください。

第2問★4回目のテーマ平成30年秋 問5 / AS間の経路制御

インターネットにおいて、AS(Autonomous System)間の経路制御に用いられるプロトコルはどれか。
  1. BGP
  2. IS-IS
  3. OSPF
  4. RIP
正解と解説

正解:ア

「AS 間」「自律システム間」「EGP」と来たら BGP で確定です。 残りの RIP・OSPF・IS-IS は全部 AS 内(IGP)。IS-IS は名前になじみが薄いので選びたくなりますが、 OSPF と同じリンクステート型の IGP です。

              RIP-2              OSPF                  BGP-4
役割          AS内 (IGP)         AS内 (IGP)            AS間 (EGP)
アルゴリズム  距離ベクトル       リンクステート(LSDB)  パスベクトル(AS_PATH)
メトリック    ホップ数(最大15)   コスト(帯域)          パス属性・ポリシ
下位          UDP 520            IP 直上 (番号 89)     TCP 179
更新          30秒ごと全経路     変化時に LSA だけ     変化時に差分だけ
マルチキャスト 224.0.0.9         224.0.0.5 / 6         使わない (TCP 1対1)
IPv6版        RIPng (UDP 521)    OSPFv3                MP-BGP

第3問令和4年春 問3 / AS 間の経路制御

インターネットにおいて、AS(Autonomous System)間の経路制御に用いられるプロトコルはどれか。
  1. BGP
  2. OSPF
  3. IS-IS
  4. RIP
正解と解説

正解:ア

平成30年秋 問5 と同一の問題です。AS 間=BGP。IS-IS は ISP のバックボーンで使われる リンクステート型の IGP で、AS 間には使いません。

第4問★再出題令和3年春 問8 / AS 間の経路制御(再出題)

自律システム間の経路制御に使用されるプロトコルはどれか。
  1. OSPF
  2. RIP
  3. RIP-2
  4. BGP-4
正解と解説

正解:エ

「自律システム」は AS の日本語訳です。言い方を変えただけで、問われているのは 「AS 間の経路制御」=BGP-4。令和3・4・5・6 年と 4 年連続で出ています。 RIP と RIP-2 が両方並んでいるのは、どちらも AS 内(IGP)だと分かっていれば同時に切れるという意味です。

第5問★4回目平成29年秋 問3 / RIP-2 と OSPF の比較

二つのルーティングプロトコル RIP-2 と OSPF を比較したとき、OSPF だけに当てはまる特徴はどれか。
  1. ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用している。
  2. ルーティング情報の更新を 30 秒ごとに行う。
  3. 可変長サブネットマスクに対応している。
  4. リンク状態のデータベースを使用している。
正解と解説

正解:エ

令和元年秋 問3・平成29年秋 問3・令和6年春 問4 と完全に同じ問題で、通算 4 回目です。 設問は「OSPF だけ」なので、RIP-2 にも当てはまるものを消すのが骨格です。

可変長サブネットマスク(VLSM)   RIP-2 ○  OSPF ○   → 両方。RIP-1 だけが非対応
更新にマルチキャスト           RIP-2 ○  OSPF ○   → 両方 (224.0.0.9 / 224.0.0.5,6)
30秒ごとに更新                 RIP-2 ○  OSPF ×   → RIP の特徴
リンク状態のデータベース       RIP-2 ×  OSPF ○   → OSPF だけ  ← 正解

「RIP だから古い=何もできない」で切ると落とします。RIP-2 は RIP-1 の改良版で VLSM もマルチキャストも対応済み。方式そのものの違い=LSDB を持つかどうかだけが OSPF 固有です。

第6問★再出題令和6年春 問4 / RIP-2 と OSPF の比較(再出題)

二つのルーティングプロトコル RIP-2 と OSPF とを比較したとき、OSPF だけに当てはまる特徴はどれか。
  1. リンク状態のデータベースを使用している。
  2. 可変長サブネットマスクに対応している。
  3. ルーティング情報の更新を30秒ごとに行う。
  4. ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用している。
正解と解説

正解:ア

上の問題と同じ問題を、選択肢を別の並びで置いています。 「リンク状態のデータベース(LSDB)を持つのは OSPF だけ」。 VLSM とマルチキャストは RIP-2 も対応、30秒更新は RIP の側です。

第7問令和5年春 問7 / BGP-4 の説明

IP ネットワークのルーティングプロトコルの一つである BGP-4 の説明として、適切なものはどれか。ここで、自律システムとは、単一のルーティングポリシーによって管理されるネットワークを示す。
  1. ネットワークをエリアと呼ぶ小さな単位に分割し、エリア間をバックボーンで結ぶ形態を採り、伝送路の帯域幅をパラメータとして組み込むことができる。
  2. 自律システム内で使用され、距離ベクトルとリンクステートの両アルゴリズムを採用したルーティングプロトコルである。
  3. 自律システム間を接続するルーティングプロトコルとして規定され、経路が変化したときだけ、その差分を送信する。
  4. 経由するルータの台数に従って最短経路を動的に決定する。サブネットマスクの情報を通知できないなどの理由で、大規模なネットワークに適用しにくい。
正解と解説

正解:ウ

4 つの肢がそれぞれ別のプロトコルの説明になっています。文中のキーワードで言い当ててください。

ホップ数 + サブネットマスクを通知できない        → RIP-1
AS 間 + 経路が変化したときだけ差分を送信          → BGP-4  ← 正解
AS 内 + 距離ベクトルとリンクステートの両方       → EIGRP (Cisco のハイブリッド)
エリア分割 + バックボーン + 帯域幅をコストに      → OSPF

「エリア」「バックボーン」「帯域」を見た瞬間に OSPF だと分かれば、 それを BGP-4 の説明として選ぶことはなくなります。BGP の本質は AS 間と差分更新(フルルートは 90 万経路超、毎回全部は送れない)です。

最優先② 無線 LAN 規格(克服したはずの再発)

復習42問で克服扱いにした無線規格が、平成25年 問3 → 令和7年 問15 と2日連続で再発しました。覚えることは「11ac だけが 5GHz 専用、MIMO と 40MHz は 11n が初出」の 2 点です。

第8問★再発平成25年秋 問3 / 無線 LAN 標準規格

無線 LAN 標準規格に関する記述のうち、適切なものはどれか。
  1. IEEE 802.11a では、周波数帯として 2.4 GHz 帯を使用することが規定されている。
  2. IEEE 802.11b では、変調方式として OFDM を使用することが規定されている。
  3. IEEE 802.11g では、アンテナ技術として MIMO が規定されている。
  4. IEEE 802.11n では、20 MHz と 40 MHz のチャネル幅が規定されている。
正解と解説

正解:エ

11n からチャネルボンディング(20MHz×2=40MHz)と MIMO が入りました。 この 2 つは 11n 初出なので、「11g に MIMO」は誤り。11a は 5GHz、11b は DSSS/CCK(OFDM は 11a/g から)。

「MIMO と 40MHz はどちらも 11n が初出」と一括りで覚えると、3 つの誤答が同時に切れます。

規格    周波数帯        最大速度   チャネル幅     技術             世代
11a     5GHz           54M        20MHz         OFDM
11b     2.4GHz         11M        20MHz         DSSS/CCK
11g     2.4GHz         54M        20MHz         OFDM
11n     2.4 + 5GHz    600M       20/40MHz      OFDM + MIMO      Wi-Fi 4
11ac    5GHz のみ      6.9G       20〜160MHz    OFDM + MU-MIMO   Wi-Fi 5
11ax    2.4 + 5GHz    9.6G       20〜160MHz    OFDMA + MU-MIMO  Wi-Fi 6 (6E で 6GHz)

第9問★2日連続令和7年春 問15 / 11n / 11ac の周波数帯

日本国内において、無線 LAN の規格 IEEE 802.11n 及び IEEE 802.11ac で使用される周波数帯の組合せとして、適切なものはどれか。
  1. IEEE 802.11n:2.4 GHz 帯 / IEEE 802.11ac:5 GHz 帯
  2. IEEE 802.11n:2.4 GHz 帯、5 GHz 帯 / IEEE 802.11ac:2.4 GHz 帯
  3. IEEE 802.11n:2.4 GHz 帯、5 GHz 帯 / IEEE 802.11ac:5 GHz 帯
  4. IEEE 802.11n:5 GHz 帯 / IEEE 802.11ac:2.4 GHz 帯、5 GHz 帯
正解と解説

正解:ウ

覚えることは一点だけ。11ac だけが 5GHz 専用で、残り(11b/g/n/ax)は全部 2.4GHz を含みます。 11n は 2.4GHz と 5GHz の両対応。

平成25年 問3 と同じテーマで、2 日連続のミスでした。上の表を縦に読めるようにしてください。

最優先③ IPv6(3回目)

復習42問で 2 問残存、弱点補強で 2/4、平成25年 問9 でも失点。「IPv4 から何を捨てたか」「トンネルかトランスレーションか」「NDP の 4 用途」の 3 本で固めます。

第10問平成29年秋 問8 / IPv6 アドレス

IPv6 の IP アドレスに関する記述のうち、適切なものはどれか。
  1. IPv4 に比べてアドレスフィールドが拡張されたので、ルータでの中継処理の遅延が増加する。
  2. IP アドレスは 10 進数を用いる表記が推奨されている。
  3. 上位 96 ビットを全て 1 としたアドレスは IPv4 射影アドレスとして使用される。
  4. ホストはルータからの情報によって自分の IP アドレスを自動設定できる。
正解と解説

正解:エ

正解は SLAAC(ステートレスアドレス自動設定)。ルータが流す RA でプレフィックスを受け取り、自分で生成します。

第11問平成27年秋 問9 / IPv4 からの仕様変更

IPv6 において IPv4 から仕様変更された内容の説明として、適切なものはどれか。
  1. IP ヘッダの TOS フィールドを使用し、特定のクラスのパケットに対する資源予約ができるようになった。
  2. IP ヘッダのアドレス空間が、32 ビットから 64 ビットに拡張されている。
  3. IP ヘッダのチェックサムフィールドを追加し、誤り検出機能を強化している。
  4. IP レベルのセキュリティ機能(IPsec)である認証と改ざん検出機能のサポートが必須となり、パケットを暗号化したり送信元を認証したりすることができる。
正解と解説

正解:エ

第12問令和7年春 問12 / ICMPv6 近隣探索の用途

IPv6 における ICMPv6 の近隣探索メッセージの使われ方に含まれるものはどれか。
  1. IPv6 アドレスが他のノードと重複していないかの検出に使われる。
  2. 最終到達ノードまでのパス MTU を決定するのに使われる。
  3. ステートフルアドレス構成で使用する DHCPv6 サーバのアドレスを取得するのに使われる。
  4. リンクローカルアドレスのプレフィックスを取得するのに使われる。
正解と解説

正解:ア

近隣探索(NDP)が担う仕事は4つです。

① アドレス解決            … ARP の代わり
② 重複アドレス検出(DAD)   … 自分が使おうとするアドレスを
                             既に誰かが使っていないか確認  ← 本問
③ 近隣到達不能検出(NUD)   … 相手がまだ生きているか確認
④ ルータ発見 / プレフィックス広告
   (ステートレスアドレス自動構成 SLAAC)

選択肢イのパス MTU 探索は ICMPv6 ではあるものの「Packet Too Big」メッセージの 仕事で、近隣探索ではありません。

エが紛らわしいのですが、リンクローカルアドレスのプレフィックスは fe80::/10 と 最初から決まっているので、取得する必要がありません。 取得するのはグローバルアドレス用のプレフィックスです。

第13問令和6年春 問14 / ルーティングプロトコルの IPv6 対応

OSPF と RIP の IPv6 対応に関する記述のうち、適切なものはどれか。
  1. OSPF はバージョン2で対応している。
  2. OSPF はバージョン3で対応している。
  3. RIP はバージョン1で対応している。
  4. RIP はバージョン2で対応している。
正解と解説

正解:イ

IPv6 対応は別バージョンとして作り直されています。

プロトコルIPv4IPv6
OSPFOSPFv2OSPFv3
RIPRIP-1 / RIP-2RIPng(RIP next generation)
BGPBGP-4BGP-4+マルチプロトコル拡張(MP-BGP)

RIP の IPv6 版は「RIP-3」ではなく RIPng という別名なので、 選択肢ウ・エはその時点で誤りです。OSPF は素直に v2 → v3。

IPv6 とルーティングの両方にまたがる問題です。この形で聞かれると どちらの知識が欠けていても落とします。

第14問★3回目のテーマ平成25年秋 問9 / IPv4 / IPv6 相互通信(移行技術)

IPv6 プロトコルスタックしかもたないホストと IPv4 プロトコルスタックしかもたないホストとの間で通信するための技術はどれか。
  1. 6to4
  2. IPv4/IPv6 トランスレーション
  3. Teredo
  4. キャリアグレード NAT
正解と解説

正解:イ

トンネルとトランスレーションの区別だけで解けます。

トンネル           同じプロトコル同士を、別プロトコルの網越しにつなぐ
                   → 6to4 / Teredo / ISATAP   (両端はどちらも IPv6)
トランスレーション 異なるプロトコル同士をつなぐ(NAT64 / DNS64 など)
                   → 片方が IPv4、片方が IPv6 のときは これしかない
CGN                キャリアグレード NAT。IPv4 同士 (ISP 側で IPv4 を共有)

問題文は「IPv6 スタックしか」と「IPv4 スタックしか」。 両端でプロトコルが違うので、トンネルでは絶対につながりません。

重点④ IEEE 802.1X / RADIUS

サプリカント(端末)/オーセンティケータ(AP・スイッチ)/認証サーバ(RADIUS)の 3 役と、「802.1X が定めるのはポート単位のアクセス制御の枠組みで、暗号化や認証方式の中身ではない」が論点。

第15問平成28年秋 問17 / IEEE 802.1X が定めるもの

無線 LAN で使用される規格 IEEE 802.1X が定めているものはどれか。
  1. アクセスポイントが EAP を使用して、利用者を認証する枠組み
  2. アクセスポイントが認証局と連携し、パスワードをセッションごとに生成する仕組み
  3. 無線 LAN に接続する機器のセキュリティ対策に関する WPS の仕様
  4. 無線 LAN の信号レベルで衝突を検知する CSMA/CD 方式
正解と解説

正解:ア

802.1X は認証の「枠組み」であって、認証そのものの中身は EAP が担います。

第16問令和6年春 問8 / RADIUS の役割

リモートアクセス環境において、認証情報やアカウンティング情報をやり取りするプロトコルはどれか。
  1. CHAP
  2. PAP
  3. PPTP
  4. RADIUS
正解と解説

正解:エ

キーワードは「アカウンティング」です。RADIUS の名前がそれを表しています。

RADIUS = Remote Authentication Dial In User Service

AAA を担当する
    Authentication  認証   … 誰であるかを確認する
    Authorization   認可   … 何を許すかを決める
    Accounting      課金/記録 … いつ何をどれだけ使ったかを記録する  ← 決め手

誤答肢の CHAP と PAP は PPP の認証方式(認証だけで、アカウンティングはしない)。 PPTP は VPN のトンネリングプロトコルです。

方式安全性
PAPID とパスワードを平文で送る低い
CHAPチャレンジ&レスポンス(パスワードを送らない)高い

⑤ 下位層・TCP・計算問題

フレーム長・伝送時間・MSS は数字の足し引きを 1 つ落とすと別の選択肢に着地する作りです。問題文の数字は全部どこかで使う、と思って検算してください。

第17問平成28年秋 問12 / TCP のウィンドウサイズ

TCP ヘッダ中のウィンドウサイズの説明として、適切なものはどれか。
  1. 受信エラー時の再送に備えて送信側が保持しているデータのサイズを受信側に知らせるために使用される。
  2. 受信側からの確認応答を待たずに、データを続けて送信できるかどうかの判断に使用される。
  3. 送信側と受信側の最適なバッファサイズを接続開始時のハンドシェイクで決定するために使用される。
  4. 複数セグメントから成るデータの送信時、後続するセグメント数を受信側に知らせるために使用される。
正解と解説

正解:イ

ウィンドウサイズ=受信側が広告する受信バッファの空き容量。送信側はこのサイズ分まで ACK を待たずに送れます。

午後につながる要点
ここから午後の定番計算式が出てきます。
実効スループット = min( 回線帯域 , ウィンドウサイズ ÷ RTT )

「1Gbps の回線なのに速度が出ない」→ ウィンドウサイズ ÷ RTT が効いている、が午後の定番の流れ。

第18問平成30年秋 問2 / CSMA 方式

CSMA/CA や CSMA/CD の LAN の制御に共通している CSMA 方式に関する記述として、適切なものはどれか。
  1. キャリア信号を検出し、データの送信を制御する。
  2. 送信権をもつメッセージ(トークン)を得た端末がデータを送信する。
  3. データ送信中に衝突が起こった場合は、直ちに再送を行う。
  4. 伝送路が使用中でもデータの送信はできる。
正解と解説

正解:ア

Carrier Sense Multiple Access ── 名前そのものが答えです。

第19問★再出題令和5年春 問5 / フラグメント化されない最大データ長(MSS)

IPv4 ネットワークで TCP を使用するとき、フラグメント化されることなく送信できるデータの最大長は何オクテットか。ここで TCP パケットのフレーム構成は図のとおりであり、ネットワークの MTU は 1,500 オクテットとする。また、( )内はフィールド長をオクテットで表したものである。
MACヘッダ
(14)
IPヘッダ
(20)
TCPヘッダ
(20)
データFCS
(4)
  1. 1,446
  2. 1,456
  3. 1,460
  4. 1,480
正解と解説

正解:ウ

MTU の定義を正確に押さえているかだけの問題です。MTU は IP ヘッダを含み、 MAC ヘッダと FCS を含みません。

与えられたフレーム構成
    MACヘッダ(14) | IPヘッダ(20) | TCPヘッダ(20) | データ | FCS(4)
                  └──────── MTU = 1,500 の範囲 ────┘

    MTU 1,500 = IPヘッダ 20 + TCPヘッダ 20 + データ

    データ = 1,500 − 20 − 20 = 1,460 オクテット   → ウ

この 1,460 が MSS(Maximum Segment Size)です。覚えておくと即答できます。

誤答どう間違えたか
ア 1,446MAC ヘッダ14 も MTU に含めてしまった(1,500−14−20−20)
イ 1,456FCS 4 を引いてしまった
エ 1,480TCP ヘッダ20 を引き忘れた(IP ペイロードの最大長)

令和3年春 問7 にも同じ問題が出ています。 MTU は「IP パケット全体の最大長」と覚えてください。 エの 1,480 は正しい値ではありますが、それは「IP のデータ部の最大長」であって TCP のデータ部ではありません。

第20問平成28年秋 問13 / 最長一致法

図のようなルータ 6 台から成るネットワークにおいて、宛先 IP アドレス 10.100.100.1 の IP パケットをルータ Y から受け取ったルータ Z は、どのルータに転送するか。ここで、ルータ Z は次に示すルーティングテーブルを用い、最長一致法(longest-match algorithm)によってルーティングするものとする。
宛先アドレスサブネットマスクネクストホップ接続先
10.0.0.0255.0.0.0192.168.1.254ルータA
10.64.0.0255.224.0.0192.168.2.254ルータB
10.96.0.0255.252.0.0192.168.3.254ルータC
10.128.0.0255.128.0.0192.168.4.254ルータD
0.0.0.00.0.0.0192.168.0.1ルータY
  1. ルータ A
  2. ルータ B
  3. ルータ C
  4. ルータ D
正解と解説

正解:ア

マスクは必ずアドレス範囲に直してから照合します。暗算で「10.100 だから 10.96 系だろう」と決めるのが失点の正体です。

10.0.0.0   /8  (255.0.0.0)    → 10.0.0.0  〜 10.255.255.255   ○ 該当
10.64.0.0  /11 (255.224.0.0)  → 10.64.0.0 〜 10.95.255.255    × (100 > 95)
10.96.0.0  /14 (255.252.0.0)  → 10.96.0.0 〜 10.99.255.255    × (100 > 99)  ← 最大の引っかけ
10.128.0.0 /9  (255.128.0.0)  → 10.128.0.0〜10.255.255.255    × (100 < 128)
0.0.0.0    /0                 → デフォルト                    ○ 該当

該当するのは /8 と /0 の2つ → 長い方の /8 を採用
→ ネクストホップ 192.168.1.254 = ルータA

/14 は第2オクテットの上位6ビットが固定なので 96〜99 まで。100 は入りません。

第21問令和7年春 問2 / イーサネットのフレーム長

IEEE 802.3-2022 のベーシックフレームを用いて、1,400 オクテットの MAC クライアントデータを転送するとき、フレーム長は何オクテットになるか。ここで、フレームは宛先アドレスから FCS までとする。
  1. 1,414
  2. 1,418
  3. 1,422
  4. 1,426
正解と解説

正解:イ

「宛先アドレスから FCS まで」と範囲が明記されています。ここが全てです。

宛先 MAC アドレス        6
送信元 MAC アドレス      6
長さ / タイプ            2
MAC クライアントデータ  1,400
FCS                      4
                    ───────
                      1,418

誤答がそのまま間違い方のカタログです。1,414 = FCS を忘れた、1,422 = VLAN タグ(4) を足した、 1,426 = プリアンブル+SFD(8) を足した。

プリアンブル 7 + SFD 1 = 8   ← 「フレーム」には含めない
ヘッダー 6 + 6 + 2 = 14
データ 46〜1500
FCS 4
→ 最小 64 / 最大 1518 (VLAN タグ付きは 1522)

第22問令和7年春 問7 / ICMP を識別するヘッダー情報

IPv4 において、IP パケットで送られているデータが、ICMP メッセージであることを識別できるヘッダー情報はどれか。
  1. IP ヘッダーのプロトコル番号
  2. MAC ヘッダーのイーサタイプ値
  3. TCP ヘッダーのコントロールフラグ
  4. UDP ヘッダーの宛先ポート番号
正解と解説

正解:ア

カプセル化の各層に「中身が何か」を示すフィールドが 1 つずつあります。

MAC ヘッダー     イーサタイプ     IPv4=0x0800 / IPv6=0x86DD / ARP=0x0806
IP ヘッダー      プロトコル番号   ICMP=1 / TCP=6 / UDP=17            ← ここ
TCP/UDP ヘッダー ポート番号       HTTP=80 / DNS=53 …

ICMP は IP の直上に乗り、TCP も UDP も使いません。だから TCP/UDP ヘッダーの肢は 存在しないヘッダーを指していて、読んだ瞬間に消せます。イーサタイプは「中身が IP」までしか言えません。

プロトコル番号は午後にも出ます。

ICMP=1  TCP=6  UDP=17  GRE=47  ESP=50  AH=51  IPv6-ICMP=58  EIGRP=88  OSPF=89

第23問平成25年秋 問2 / 伝送時間の計算

伝送速度が 128 k ビット/秒の回線を用いて、128×103 バイトのデータを転送するために必要な時間はおよそ何秒か。ここで、転送するときの一つの電文の長さは 128 バイトであり、ヘッダなどのオーバヘッドを除いて送信できるデータは 100 バイトである。また、電文の送信間隔(電文の末尾から次の電文の始まりまで)は、平均 1 ミリ秒とする。
  1. 2.6
  2. 8
  3. 10
  4. 12
正解と解説

正解:エ

全部の条件を使わせる問題です。1 つでも落とすと、ちょうど他の選択肢に着地します。

データ 128×10^3 バイト ÷ 100 バイト/電文 = 1,280 電文
1 電文は 128 バイト = 1,024 ビット
送信時間 1,024 ÷ 128,000 = 0.008 秒 = 8 ミリ秒
電文間隔 1 ミリ秒を足して、1 電文あたり 9 ミリ秒

1,280 × 9 ms = 11,520 ms = 11.52 秒 ≒ 12 秒

8 = オーバヘッドを無視、10 = 電文間隔を忘れた、2.6 = バイトとビットの取り違え。 計算力ではなく条件の拾い残しで落ちる問題です。

第24問平成25年秋 問11 / PPP

PPP に関する記述のうち、適切なものはどれか。
  1. 上位のプロトコルとして使用できるのは、IP に限られている。
  2. 伝送モードは半二重方式である。
  3. 認証プロトコルや圧縮プロトコルが規定されている。
  4. ベーシック手順を基にしたプロトコルである。
正解と解説

正解:ウ

LCP    リンク確立・認証方式の合意・圧縮・MRU          ← 正解の根拠
認証   PAP (平文) / CHAP (チャレンジレスポンス)
NCP    上位プロトコルごとに個別 (IPCP, IPv6CP …)      ← 「IP に限られる」が誤りの根拠
フレーム HDLC ベース、全二重                           ← 半二重・ベーシック手順が誤りの根拠

NCP が複数ある時点で「上位は IP だけ」は誤り。令和7年春 問9(リンク確立フェーズの後に認証)は 正解できているので、LCP → 認証 → NCP の順番と合わせて固めてください。PPPoE・L2TP の土台です。

第25問平成25年秋 問7 / FCoE

FC(ファイバチャネル)フレームをイーサネットで通信する FCoE の説明のうち、適切なものはどれか。
  1. イーサネットのパケットサイズに合わせて、FC フレームサイズが調整される。
  2. 通信のオーバヘッドを小さくするために、UDP を用いる。
  3. 通信の信頼性を確保するために、TCP を用いる。
  4. 転送ロスを発生させないための拡張がされたイーサネットで、FC フレームを通信する。
正解と解説

正解:エ

ストレージ系 3 つの区別がすべてです。

FCoE   FC フレームを「イーサネットフレームに直接」カプセル化。IP も TCP も使わない
       FC はロスレス前提 → DCB (PFC / ETS) で無損失化したイーサネットが必須
       L2 なのでルーティングできない
FCIP   FC フレームを TCP/IP でトンネル (拠点間の SAN 延伸)
iSCSI  SCSI コマンドを TCP/IP で運ぶ (FC フレームは登場しない)

「TCP を用いる」は FCIP/iSCSI の説明。フレームサイズの肢は逆で、 イーサネット側を拡張して FC フレームをそのまま入れる(ベビージャンボフレーム)のが FCoE です。 午後の分野④(データセンター)に直結します。

⑥ アプリケーション層(FTP・WebSocket・メール・DNS)

方向(どちらから接続するか)と書式(括弧の位置・変換規則)が論点。読めば分かる問題が多いので、落ち着いて読む。

第26問令和元年秋 問13 / FTP の PASV / PORT

FTP を使ったファイル転送でクライアントが使用するコマンドのうち、データ転送用コネクションをクライアント側から接続するために、サーバ側のデータ転送ポートを要求するものはどれか。
  1. ACCT
  2. MODE
  3. PASV
  4. PORT
正解と解説

正解:ウ

「どちらから接続しに行くか」が全てです。設問は「クライアント側から接続する」=パッシブモード。

PASV(パッシブ)… サーバが待ち受けポートを通知 → クライアントから接続しに行く   ← 設問はこれ
PORT(アクティブ)… クライアントが自分のポートを通知 → サーバから接続しに来る

※ 名前の直感と逆になりやすい。「PASV はサーバが受け身」と覚える。
   ACCT = アカウント情報、MODE = 転送モード指定。

第27問平成30年秋 問15 / WebSocket

WebSocket の説明として、適切なものはどれか。
  1. HTTP を拡張したプロトコルであり、通信メッセージは XML 形式で記述される。
  2. URI のスキームに http 又は https を使用し、HTTP や HTTPS と同じポート番号で通信する。
  3. 双方向通信を行う仕組みであり、サーバ側からもクライアントに WebSocket の接続開始を要求できる。
  4. 通信は GET メソッドで始まり、クライアントとサーバ間でハンドシェイクをして接続が確立する。
正解と解説

正解:エ

第28問平成25年秋 問16 / MIME の From フィールド

“情報太郎” は MIME で “=?ISO-2022-JP?B?GyRCPnBKc0JATzobKEI=?=” と表される。情報太郎のメールアドレスを taro@example.jp とするとき、メールアドレスと表示名(情報太郎)を指定する、メールヘッダの From フィールドとして適切なものはどれか。
  1. From: <=?ISO-2022-JP?B?GyRCPnBKc0JATzobKEI=?=> taro@example.jp
  2. From: <taro@example.jp> =?ISO-2022-JP?B?GyRCPnBKc0JATzobKEI=?=
  3. From: =?ISO-2022-JP?B?GyRCPnBKc0JATzobKEI=?= <taro@example.jp>
  4. From: taro@example.jp <=?ISO-2022-JP?B?GyRCPnBKc0JATzobKEI=?=>
正解と解説

正解:ウ

形式は「表示名 <アドレス>」の順、アドレスは山括弧の中です。メーラの表示そのままの並びです。

From: =?ISO-2022-JP?B?....?= <taro@example.jp>
      └ 表示名 (非 ASCII は encoded-word)  └ アドレスは山括弧の中

encoded-word の中身を読む必要はなく、括弧の位置だけ見れば即決できます。 順序が逆の肢と、山括弧の中に表示名が入っている肢を切るだけです。

第29問平成26年秋 問15 / IDN(国際化ドメイン名)

インターネットの国際化ドメイン名(IDN:Internationalized Domain Name)の説明として、適切なものはどれか。
  1. IDN では、全角英数字を含むドメイン名(例:EXAMPLE1.jp)と半角英数字によるドメイン名(例:EXAMPLE1.jp)は異なるドメイン名として扱われる。
  2. IDN では、通信する際に、漢字やアラビア文字などのドメイン名を、ASCII 文字だけから成る文字列のドメイン名に一定の規則で変換する。
  3. IDN とは、“.com” や “.net” などの、どの国からも取得できるトップレベルドメイン名のことである。
  4. IDN とは、“.jp” や “.uk” などの、国別トップレベルドメインを使ったドメイン名のことである。
正解と解説

正解:イ

IDN は Punycode で ASCII に変換する仕組みです。「日本語.jp」は通信時に 「xn--wgv71a119e.jp」のような ASCII 文字列になります。DNS は ASCII しか扱えないので変換が必須、という理解が核心です。

罠は全角・半角の肢。IDN では正規化(Nameprep)で全角英数字は半角に統一されるので、 同一のドメイン名になります。“.com/.net” は gTLD、“.jp/.uk” は ccTLD の説明で、IDN とは無関係です。

⑦ セキュリティ

公開鍵の方向(署名=秘密鍵/検証=公開鍵)、メール対策 5 種、DoS の系統分けの 3 つで整理する。

第30問平成26年秋 問17 / ディジタル証明書

ディジタル証明書に関する記述のうち、適切なものはどれか。
  1. S/MIME や TLS で利用するディジタル証明書の規格は、ITU-T X.400 で規定されている。
  2. ディジタル証明書は、SSL/TLS プロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
  3. 認証局が発行するディジタル証明書は、申請者の秘密鍵に対して認証局がディジタル署名したものである。
  4. ルート認証局は、下位の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でディジタル署名したディジタル証明書を発行する。
正解と解説

正解:イ

正解は素直ですが、残り 3 つが全部1 語だけ入れ替えた引っかけです。

証明書の規格                   X.400 ではなく X.509   (X.400 は電子メールの規格)
認証局が署名するのは申請者の   秘密鍵ではなく 公開鍵
ルート認証局が署名に使うのは   公開鍵ではなく 秘密鍵

署名は秘密鍵で行い、公開鍵で検証する。証明書が保証するのは公開鍵の持ち主。 この 1 行があれば 2 つの肢は読んだ瞬間に切れます。

署名を作る   自分の秘密鍵で   (他人にはできない = 本人性の証明)
署名を検証   相手の公開鍵で   (誰でもできる)
暗号化する   相手の公開鍵で   (相手だけが読める)
復号する     自分の秘密鍵で

第31問平成26年秋 問21 / POP before SMTP

利用者が別の機能によって認証された後、一定時間に限ってメールの送信を許可する仕組みはどれか。
  1. DKIM
  2. OP25B
  3. POP before SMTP
  4. SPF
正解と解説

正解:ウ

「別の機能によって認証された後、一定時間に限って」の「別の機能」が POP3 の受信認証です。POP で認証した送信元 IP アドレスからの SMTP 送信を数分間だけ許可します。

DKIM             送信メールに署名を付け、改ざん・なりすましを受信側が検証
OP25B            ISP が、自網の動的 IP から外部 25 番ポート宛ての直接送信を遮断
POP before SMTP  POP 認証した IP に一定時間だけ SMTP 送信を許可  ← 正解 (現在は非推奨)
SPF              送信元 IP が正当かを、送信元ドメインの DNS (TXT) で検証
SMTP-AUTH        送信時に SMTP 自身で認証 (POP before SMTP の置き換え)

同じ IP を共有する環境だと他人も送信できてしまうため、今は SMTP-AUTH に置き換わっています。 「古い方式」として出題される定番です。令和7年春 問21(OP25B の例)は正解できています。

第32問平成25年秋 問20 / VLAN のセキュリティ効果

VLAN 機能をもった 1 台のレイヤ 3 スイッチに複数の PC を接続している。スイッチのポートをグループ化して複数のセグメントに分けるとき、セグメントを分けない場合に比べて、どのようなセキュリティ上の効果が得られるか。
  1. スイッチが、PC から送出される ICMP パケットを全て遮断するので、PC 間のマルウェア感染のリスクを低減できる。
  2. スイッチが、PC からのブロードキャストパケットの到達範囲を制限するので、アドレス情報の不要な流出のリスクを低減できる。
  3. スイッチが、PC の MAC アドレスから接続可否を判別するので、PC の不正接続のリスクを低減できる。
  4. スイッチが、物理ポートごとに、決まった IP アドレスの PC 接続だけを許可するので、PC の不正接続のリスクを低減できる。
正解と解説

正解:イ

VLAN がやるのはブロードキャストドメインの分割、それだけです。

VLAN がやること      ブロードキャストの到達範囲を限定
                     → ARP 等に乗るアドレス情報が他セグメントへ漏れない
VLAN がやらないこと
  ICMP の遮断          … ACL / FW の仕事
  MAC で接続可否判定   … ポートセキュリティ / MAC アドレス認証
  ポート単位の IP 制限 … DHCP スヌーピング + IP ソースガード

L3 スイッチなので VLAN 間ルーティングは通ります。分けても止まらない、止めたいなら ACL。 午後でもこの切り分けはよく問われます。

第33問令和7年春 問18 / DRDoS 攻撃

DRDoS 攻撃に該当するものはどれか。
  1. サーバの可用性を脅かす脆弱性が発見されてから対策が提供されるまでの間に、その脆弱性を攻撃者が悪用することによって、標的のサーバのリソースを枯渇させ、利用を妨害する。
  2. 最初の接続要求(SYN)パケットを繰り返し送信することによって、標的のサーバの利用可能なメモリを枯渇させ、利用を妨害する。
  3. 多数の DNS サーバに対して送信元の IP アドレスを標的の IP アドレスに偽装したリクエストを送信し、それらのサーバの応答パケットによって、標的のサーバのリソースを枯渇させ、利用を妨害する。
  4. 多数の HTTP リクエストを長期間掛けて送信し続けることによって、標的の Web サーバのセッションを占有し、利用を妨害する。
正解と解説

正解:ウ

DRDoS = Distributed Reflection DoS。名前の「R(反射)」が全てです。

通常の DDoS   攻撃者 → (多数のボット) → 標的

DRDoS         攻撃者 → 送信元 IP を「標的の IP」に偽装した要求 → 多数の公開サーバ
                                                                ↓ 応答
                                                               標的に殺到

要素は 2 つ。リフレクション(送信元 IP を詐称し、第三者のサーバに応答を標的へ向けさせる)と アンプ(小さな要求に大きな応答が返る DNS・NTP・memcached・SSDP を選ぶ)。 他の肢はゼロデイ攻撃、SYN Flood、Slow HTTP DoS で、DoS の別系統がきれいに並んでいます。 対策はオープンリゾルバにしないこと(平成25年 問21 と同じ論点)。

第34問平成28年秋 問16 / SAML

SAML(Security Assertion Markup Language)の説明として、最も適切なものはどれか。
  1. Web サービスに関する情報を広く公開し、それらが提供する機能などを検索可能にするための仕様
  2. 権限がない利用者による傍受、読取り、改ざんから電子メールを保護して送信するための仕様
  3. ディジタル署名に使われる鍵情報を効率よく管理するための Web サービスの仕様
  4. 認証情報に加え、属性情報とアクセス制御情報を異なるドメインに伝達するための Web サービスの仕様
正解と解説

正解:エ

SAML はシングルサインオン(SSO)の基盤。キーワードは「異なるドメインに認証情報を伝達」。

第35問平成27年秋 問20 / OS コマンドインジェクション

Web アプリケーションの脆弱性を悪用する攻撃手法のうち、Web ページ上で入力した文字列が Perl の system 関数や PHP の exec 関数などに渡されることを利用し、不正にシェルスクリプトや実行形式のファイルを実行させるものは、どれに分類されるか。
  1. HTTP ヘッダインジェクション
  2. OS コマンドインジェクション
  3. クロスサイトリクエストフォージェリ
  4. セッションハイジャック
正解と解説

正解:イ

system() / exec() = OS のコマンドを実行する関数。そこに入力が渡る → OS コマンドインジェクション。

⑧ ネットワーク以外の枠(1 問 2 分の 1 行知識)

毎回 3〜8 問出る枠。深追いはせず、選択肢側を覚える。

第36問平成26年秋 問22 / メモリインタリーブ

メモリインタリーブの説明として、適切なものはどれか。
  1. 主記憶と外部記憶を一元的にアドレス付けし、主記憶の物理容量を超えるメモリ空間を提供する。
  2. 主記憶と磁気ディスク装置との間にバッファメモリを置いて、双方のアクセス速度の差を補う。
  3. 主記憶と入出力装置との間で CPU とは独立にデータ転送を行う。
  4. 主記憶の連続したアドレスを複数のブロックに分けて、並列的にアクセスすることでアクセスを高速化する。
正解と解説

正解:エ

主記憶を複数のバンクに分けて、連続アドレスへのアクセスを並列化する高速化手法です。

主記憶と外部記憶を一元化       → 仮想記憶
主記憶とディスクの間にバッファ → ディスクキャッシュ
CPU を介さず入出力と転送       → DMA
連続アドレスを分けて並列       → メモリインタリーブ  ← 正解

4 つとも別々の技術なので、選択肢側を覚えるのが早いです。

第37問平成26年秋 問24 / エラー埋込み法

エラー埋込み法において、埋め込まれたエラー数を S、埋め込まれたエラーのうち発見されたエラー数を m、埋め込まれたエラーを含まないテスト開始前の潜在エラー数を T、発見された総エラー数を n としたとき、S、T、m、n の関係を表す式はどれか。
  1. m / S = (n − m) / T
  2. m / S = T / (n − m)
  3. m / S = n / T
  4. m / S = T / n
正解と解説

正解:ア

バグを人工的に埋め込んで、発見率が埋込みバグでも元のバグでも同じと仮定し、潜在バグ数を推定する手法です。

埋め込んだバグ     S 個 → そのうち m 個 発見
元からあったバグ   T 個 → そのうち (n − m) 個 発見
                          (n は発見された総数なので、元のバグの発見数は n − m)

発見率が等しい     m / S = (n − m) / T

n(総数)から m(埋込み分)を引くのを忘れると n / T を選びます。 式の暗記ではなく「発見率=発見数÷母数」を 2 つ作って等号で結ぶ、と手順で覚えてください。

第38問令和元年秋 問25 / SD カードの著作権保護

SD メモリカードに使用される著作権保護技術はどれか。
  1. CPPM(Content Protection for Pre-Recorded Media)
  2. CPRM(Content Protection for Recordable Media)
  3. DTCP(Digital Transmission Content Protection)
  4. HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)
正解と解説

正解:イ

SD カードは記録できるメディア → Recordable → CPRM。略語の展開がそのまま答えです。

CPRM  Recordable     記録メディア(SDカード、DVD-R/RW など)  ← 正解
CPPM  Pre-recorded   あらかじめ記録済み(DVD-Audio など)
DTCP  Transmission   伝送路(IEEE1394、DTCP-IP など)
HDCP  High-bandwidth 表示系の伝送路(HDMI / DVI)